サウナは体に良いと言われていますが、実は「ヒートショック」という危険が隠れています。ヒートショックとは、急な温度の変化で血圧が大きく変わり、体に悪い影響が出ることです。特にサウナと水風呂を繰り返すと、この危険が高まります。最悪の場合、意識を失ったり、命にかかわることもあります。
サウナが好きな人でも、ヒートショックについて知らないと大変なことになるかもしれません。この記事では、サウナでヒートショックが起こる「5つの危険な理由」を解説します。安全にサウナを楽しむために、しっかりとリスクを知っておきましょう。
お風呂でたときに脱衣所でブルってなるときあるよね
ヒートショックとは?簡単な解説
ヒートショックとは、急激な温度の変化によって血圧が大きく上下し、体に悪影響を与える現象のことです。お風呂やサウナで温かい場所から寒い場所に移動した時に起こりやすく、高齢者に限らず、誰にでも起こる可能性があります。
例えば、冬場に暖かい部屋から急に冷たい外に出た瞬間、「ブルッ」と震えた経験はありませんか? その時、体は血圧を調整しようと頑張っていますが、急な変化に耐えられないと、心臓や血管に大きな負担がかかります。最悪の場合、気を失ったり、脳卒中や心臓発作を引き起こすこともあります。
ヒートショックが怖いのは、特に以下のような状況で起こりやすいことです。
- サウナと水風呂を繰り返す時
- 冬に熱いお風呂に入った後、冷たい脱衣所に出た時
- 暖かい室内から寒い外へ出た時
体の温度変化が急激になるほど、リスクは高くなります。特に心臓が弱い人や血圧に問題がある人は、注意が必要です。
ヒートショックが起きる原因とは?
ヒートショックが起きる最大の原因は、急激な温度の変化によって血圧が大きく変わることです。人間の体は、温かい場所では血管が広がり、冷たい場所では血管が縮むようにできています。血圧の変化が激しすぎると、心臓や脳に悪影響を与えてしまいます。
例えば、こんなケースが考えられます。
- 熱いお風呂から出た直後に、冷たい脱衣所に行く
- 熱いお風呂で広がった血管が、冷たい空気に触れて一気に縮まります。これで血圧が急に上がり、めまいや失神が起こることがあります。
- サウナで体を温めた後、水風呂に入る
- サウナで熱くなった体を急に冷やすことで、血圧が大きく変動します。心臓にかかる負担が増え、心筋梗塞のリスクが高まります。
- 冬の寒い朝に、暖かい布団から急に出る
- 体温が急激に下がり、血圧が変動しやすくなります。特に高齢者は心臓への負担が大きく、倒れてしまうことがあります。
このように、急激な温度の変化がヒートショックを引き起こす原因です。特に気をつけたいのは、サウナやお風呂、寒暖差のある環境です。自分や家族の安全のためにも、急激な温度差を避ける工夫が大切です。
サウナでヒートショックが起きやすい理由
サウナが好きな人は多いですが、実はサウナと水風呂の組み合わせが、ヒートショックの大きな原因になります。その理由は、体の温度が一気に上下するからです。
サウナでは体を温め、汗をかいて血管が広がります。その後、冷たい水風呂に入ると、広がった血管が一瞬で縮まり、血圧が急上昇します。具体的には、次のようなリスクが考えられます。
- 血圧の急激な変化でめまいや失神
温度差で血圧が乱れると、脳に十分な血液が届かなくなり、めまいや意識を失うことがあります。 - 心臓への負担が大きくなる
血管が縮んで血圧が上がると、心臓が強い力で血液を送らなければなりません。心筋梗塞や心臓発作の原因になります。 - 高齢者や持病がある人は特に危険
高齢者や高血圧・糖尿病などの持病がある人は、血管や心臓の働きが弱っているため、ヒートショックが起こりやすいです。
例えば、サウナ後に冷たい水風呂で体を一気に冷やしたことで、血圧が急に上がり、心臓発作を起こしたという事例もあります。また、サウナから出た後に立ちくらみがして倒れ、頭を打った事故も報告されています。
サウナと水風呂はリラックス効果がある一方、使い方を間違えると危険です。特に体調が優れない時や、高齢者は無理をしないように心がけましょう。温度差をできるだけ小さくする工夫が、ヒートショックを防ぐポイントです。
ヒートショック サウナ やめとけ!5つの危険
サウナは健康に良いイメージがありますが、ヒートショックによって命に関わる危険が潜んでいます。サウナと水風呂の温度差が引き起こす5つの危険について、わかりやすく解説します。安全にサウナを楽しむためにも、しっかりとリスクを知っておきましょう。
1. 血圧の急激な変動で倒れる危険
サウナで体を温めた後に水風呂に入ると、血圧が急激に変わります。その結果、めまいや失神を引き起こす危険性があります。特に、サウナ後に立ち上がった瞬間、ふらついて倒れることが多いです。
血圧が急に変わる理由
- サウナで体温が上がると、血管が広がり血圧が下がります。
- 水風呂で一気に冷えると、血管が縮み血圧が急に上がります。
- この急な変化に体がついていけず、脳に血液が十分に行き渡らなくなります。
失神の具体的な危険性
- 転倒によるケガ:意識を失って倒れると、頭を打つ危険があります。
- 溺れるリスク:水風呂で失神すると、溺れてしまう可能性もあります。
安全のためには、サウナ後にゆっくりと体を冷やすようにしましょう。急に水風呂に飛び込むのではなく、冷たいシャワーなどで徐々に冷やす工夫が大切です。
2. 心臓に大きな負担がかかる
サウナ後に水風呂へ入ると、心臓に大きな負担がかかります。温度差が激しいほど、心臓への影響は深刻になります。最悪の場合、心臓発作や不整脈を引き起こすこともあるため注意が必要です。
心臓に負担がかかる仕組み
- 温かいサウナで血管が広がり、心臓は楽に血を送ります。
- 冷たい水風呂に入ると血管が一気に縮み、血圧が急上昇します。
- 心臓は急に強い力で血を送り出さなければならなくなります。
考えられるリスク
- 心筋梗塞:心臓の血管が詰まり、痛みや息苦しさが出ます。
- 不整脈:心臓の鼓動が乱れ、めまいや動悸が起こります。
- 心停止:心臓が急に止まることもあります。
特に心臓が弱い人や高血圧の人は、サウナと水風呂のセットを避けた方が良いでしょう。心臓を守るためにも、急激な温度変化は控えることが大切です。
3. 脳卒中のリスクが高まる
サウナと水風呂を繰り返すと、脳卒中のリスクが高まります。脳卒中は、脳の血管が破れたり詰まったりして、脳にダメージが出る病気です。
脳卒中が起きる仕組み
- サウナで血圧が下がる:温かい環境で血管が広がります。
- 水風呂で血圧が急上昇:冷たい刺激で血管が縮み、血圧が急に上がります。
- 血圧の急激な変化により、脳の血管が切れたり詰まったりします。
脳卒中の症状
- 片側の手足が動かない
- 言葉がうまく話せない
- 突然の頭痛やめまい
脳卒中は命に関わるだけでなく、後遺症が残ることもあります。特に高齢者や血圧が高い人は要注意です。サウナ後は、急に体を冷やさないよう気をつけましょう。
4. 高齢者や持病持ちに特に危険
ヒートショックは特に高齢者や持病がある人にとって危険です。体の調整機能が弱いため、急な温度変化に対応できないことが多いです。
リスクが高い人の特徴
- 65歳以上の高齢者
- 高血圧や糖尿病がある人
- 心臓病や動脈硬化の人
危険な理由
- 血管が硬くなっているため、温度変化で血圧が急激に変わりやすいです。
- 心臓の働きが弱いため、急な血圧の変化で心臓に負担がかかります。
家族に高齢者がいる場合は、サウナやお風呂での温度変化に気をつけましょう。ゆっくりと体を温めたり冷やしたりする工夫が必要です。
5. 突然死の可能性もある
ヒートショックは、最悪の場合、突然死につながることもあります。サウナと水風呂を繰り返すことで、心臓や脳に大きなダメージを受けることが原因です。
突然死が起こる仕組み
- 急な温度変化で血圧が急激に上がる
- 心筋梗塞や脳卒中が引き起こされる
- 突然、意識を失い、命を落とすことがあります
予防のポイント
- サウナ後は急に冷やさない
- 体調が悪い時はサウナを避ける
- 長時間のサウナを控える
安全にサウナを楽しむためには、自分の体調をよく考え、無理をしないことが大切です。突然死を防ぐためにも、温度差をできるだけ少なくしましょう。
ヒートショックを防ぐ安全なサウナ利用法
ヒートショックを防ぐためには、サウナの入り方を工夫することが大切です。安全に楽しむためには、急な温度変化を避け、体への負担を少なくする方法を知っておきましょう。ここでは、簡単にできる対策を2つ紹介します。
温度差を小さくする工夫をする
サウナ後に急に冷たい水風呂に入ると、ヒートショックの危険が高まります。そのため、体温をゆっくり下げる工夫が必要です。いくつかの対策を紹介します。
対策1:水風呂に入る前にぬるめのシャワーを浴びる
サウナで温まった後、すぐに冷たい水風呂に入るのではなく、まずはぬるめのシャワーを浴びましょう。
- 少しずつ体を冷やすことで、血圧の急激な変動を防げます。
- 例えば、サウナから出た後、38度前後のシャワーで1分ほど汗を流してから水風呂に入ると安全です。
対策2:水風呂の代わりに外気浴をする
水風呂が苦手な方や心配な方は、外気浴がおすすめです。
- 外気浴とは、サウナ後に外で椅子に座って休むことです。
- 風に当たりながらゆっくりと体を冷やせば、急激な温度変化を避けられます。
対策3:水風呂の温度を確認する
水風呂が冷たすぎる場合、ヒートショックのリスクが高まります。
- 水温が15度以下の場合は特に注意が必要です。
- 水温20度前後の、少し冷たい程度の水風呂を選ぶと安心です。
これらの工夫をすることで、温度差を小さくし、ヒートショックを予防できます。急な冷却を避け、体をいたわりながらサウナを楽しみましょう。
持病がある人は医師に相談
持病がある人は、サウナを利用する前に必ず医師に相談しましょう。サウナは体に良い効果もありますが、高血圧や心臓病、糖尿病などがある場合、危険が伴うことがあります。
医師に相談すべき持病の例
- 高血圧:血圧の急激な変化で心臓や脳に負担がかかる可能性があります。
- 心臓病:心臓への負担が大きくなり、心筋梗塞や不整脈のリスクがあります。
- 糖尿病:神経が弱くなっていると、体温調整がうまくできないことがあります。
- 動脈硬化:血管が硬くなっているため、血圧の変動に耐えられない場合があります。
実例:持病がある人がサウナで倒れたケース
例えば、高血圧を持つ60代の男性が、医師に相談せずにサウナと水風呂を繰り返した結果、水風呂で失神し、救急搬送されたという事例があります。このような事態を避けるためにも、事前の確認が大切です。
医師に相談する際のポイント
- サウナに入っても大丈夫かを確認する。
- どのくらいの温度や時間なら安全か、具体的なアドバイスをもらう。
- 体調が悪いと感じたら、サウナを無理に利用しない。
医師の指導を受けることで、自分に合った安全なサウナの入り方がわかります。安心してサウナを楽しむためにも、持病がある方は必ず医師に相談しましょう。
安全にサウナを楽しもう!
サウナは気持ちが良く、健康に良い効果もありますが、ヒートショックの危険性を知っておくことが大切です。サウナと水風呂を繰り返すことで、血圧が急激に変わり、心臓や脳に大きな負担がかかることがあります。特に、高齢者や持病がある人は、失神や心臓発作、脳卒中などのリスクが高まるため注意が必要です。
安全にサウナを利用するためには、温度差を小さくする工夫をしましょう。例えば、サウナ後にぬるめのシャワーで体を冷やしたり、水風呂に入らず外気浴をすることで、急な体温の変化を避けることができます。また、持病がある人は、サウナを利用する前に医師に相談することが大切です。
サウナは正しい入り方をすれば、心も体もリラックスできる素晴らしい場所です。ヒートショックの危険性を理解し、自分に合った方法で安全に楽しみましょう!